キレイ–神様と待ち合わせした女–
12/11(水)夜の回を観てきました。
初めての大人計画!大人計画ずっと気になってたしキャストが豪華すぎてチケットをとりました。
席はコクーンシートの上手側の列。
唐版風の又三郎を観た時コクーンシートでも意外と見えるなあと思ったので、今回はどうかなと思ってたけど、前回は中2階で今回は2階だったというのと、舞台の両端にセットがあるので、何が起きてるのかわからないシーンは結構あった。
劇場が好きなので、シーリングに人がいるのが見えたのと、オーケストラピットも見えて指揮の人はピアノの弾き振りなのが見えたりしてそういう意味では私得な席でもあり。
何回も再演されている人気のある演目ということだけど、予備知識ほぼゼロで臨んだら、設定を理解して世界観に入っていくのにちょっと時間かかってしまった。
舞台を観に行く時だいたいいつも自分はメインのターゲットじゃないんだろうなと思って行ってしまうので、あまり入り込めてない時どういう人向けなのかなとか考えがちなんだけど、曲が終わっても拍手ほとんど起きないし不思議な感覚だった。
わたしも最初は舞台の途中で拍手が起きることにどきどきしてたものだけど。
テーマはわかりやすいものだったと思うんだけど、私にあんまり響かなかったのは、ケガレがケガレである由縁が誘拐監禁強姦にあることなのかなあと思った。
小銭に執着してるとかもあるけど、それはむしろ紙切れではなく、硬貨であることに価値を見出してるっていうことなのかなと思ったし。
キャストと役の感想も。
主演の生田絵梨花。いくちゃん。
まずこのキャストで主役で、ミュージカル俳優として、呼ばれてるのがすごい。
ミュージカルが新しい客層取り込もうとしてるなと思ってただけだったけど、グレコメを観てすっかり好きになってしまったのでした。
幼くて純真なように見えてどこか哀しさのある役がハマってた。最後1人歌うところだけ拍手が起こってたのもさすがでした。
もう1人のケガレの麻生久美子は、私の中で松雪泰子と並んでなんか憧れる大人の女性なんだけど、過去に松雪さんも同じ役をやっていたと知って、解釈の一致!と思った。
ハリコナ神木くん。
初舞台とは思えないほど、そこで生きてるって感じだった。
花を咲かせる能力ってモチーフがすごいな。
最後の花火につながって、そのための宇宙だったのかと思った。
もう1人のハリコナ小池徹平。
途中でこの人が成長したハリコナなのか、とわかって、変わってしまったように見えてちゃんと同一人物に見えるのがすごいと思った。
年齢的に麻生久美子とアンバランスでは?と思ったけど、過去の配役的に今回この役が当てられたのは結構すごいことなんだろうな。
あと印象に残ったのはカスミお嬢様
どうにもならないもの、矛盾を抱えた登場人物たちだったけど、この人の偽善の描かれ方は好きだなと思った。
ジュッテンが目を開けるシーンはそこまでされると余計なことまで考えてしまうと思ったけど、大人計画がそういうスタイルなんだろうなあ。
マジシャン阿部サダヲ
この物語を語る上で絶対に外せない人だけど、この人のことはよくわからなかったなあ。阿部サダヲであることで説得力もたせてるくらいに感じた。すごく見当違いなんだろうけど。
本部って呼んでるのが実家だっていうの、笑わせるところだったけど、すごく哀しかった。
ダイズ丸
人型の植物で戦闘要員だけど、死んでも回収して食べられる、って設定すごい。
悪ふざけで生殖能力を持たされたダイズ丸。
橋本じゅん、情けないけど、愛さずにはいられない、みたいなキャラがさすが上手でした。
終わった直後はあまり飲み込めなかったと思ったけど、こうして書き出してみたら色々考えてたことがあって、人生のタイミングとかで見え方また変わってくるのかなって。